就業中の転職活動について

売り手市場と言われる昨今は、転職活動がこれまでになく盛んです。今よりもより良い「収入」や「待遇」、「職場環境」、またはさらなる「キャリアアップ」を求めて転職活動をしている人が大勢います。その中で、現在就業中の方を対象とした、就業中の転職活動についてご紹介します。

転職について在職中の会社に言うべき?

在職中に転職を考える人の中には、現在在職する職場へ、転職することを話す人もいます。けれど、転職先が決まらない段階で話をすると、次のような弊害があります。

(1)転職希望者がいることで、会社の士気が下がる
(2)上司や同僚との関係が悪くなる
(3)有給休暇が取りにくくなったり、過剰な残業命令等、転職を邪魔される

基本的には、職場へ話さずに活動を進めていき、内定が出た段階で転職の話をするのがよいでしょう。

信頼できる上司であっても、うかつに話すのは危険です。また、誰かに相談にのってもらいたいと思っても、社内の人間に転職の話をするのは同じく危険です。うっかりしゃべってしまい、ほどなくして上司にばれてしまった、ということも実際はあるようです。

面接のための休みについて

転職活動も山場になると、面接などで希望する会社に赴かなければいけません。このとき土・日に面接をしてくれるところであればよいのですが、実際はそうでないところが多く、このような時は、会社を休んでいくことになると思います。

しかし転職活動に有給を利用する人でも1~2回が多く、罪の意識を感じるのか有給を使わないという人も多いです。また、会社を休む際の理由として、家庭の事情や体調不良が挙げられ、「私用」とだけ伝える場合が最も多いようです。

引き継ぎについて

転職先が決まり、退職することが決定したら、すぐに引き継ぎのために動き出しましょう。あなたが辞めた後も、会社が滞りなく業務をできるようにするのがベストな退職の仕方です。「立つ鳥跡を濁さず」が目標です。具体的には次のような準備をします。

引き継ぎスケジュールを作成

引き継ぎでやるべきことをリストアップし、退職日から逆算してスケジュールを立てていきます。これには、後任者との実際の作業の他に、残務整理や関係先への連絡や挨拶のために訪問する日程なども入れておきます。

なるべく退職する3日前までに引き継ぎを終えられるようにスケジュールを考えましょう。3日前なら、もし引き継ぎが予定通りに終わらなかったとしても、調整可能な範囲として考えられます。

引き継ぎ書の作成

引き継ぎ書を作る時には、現在自分が担っている作業のリストアップと、その内容について作成します。加えて目的やフローについても具体的に明文化すると、後任者にとってもわかりやすく、全体を把握しやすくなります。

そのほかにも、関係先のリストや、トラブル事例集などまとめておくことも忘れないでください。

引き継ぎ書の作成に関しては、転職先が決まる前から取り組んでおくと、いざというときにスムーズに作成できます。また自分の仕事を見直しすることで、効率化することもできます。

関係先へのあいさつ

自分が退職した後も、業務が滞ることなくできるということを説明し、相手方へ余計な不安を持たせないようにしましょう。

辞めると関係先とのつながりもなくなるように感じますが、ビジネスの場ではどこでまたつながるかわからないもの。これからの自分のビジネスキャリアのためにも、関係先へは最後まで誠意ある対応を心がけましょう。

退職を伝えるタイミングはいつ?

退職を会社や上司に伝えるのは、転職先から内定をもらう等した後、退職する意思をしっかり固めてから決意を表明するつもりで、上司へ口頭で伝えます。

あやふやな考えのままでは、引き留められる結果にもつながり、転職先にも迷惑がかかったり、あなたのキャリアにも決していいとは言えません。上司へ辞意を伝えた後、改めて退職届など文書を提出します。

そのタイミングですが、法律的には2週間前に辞意を表明すればよいとされています。しかし会社側のことを考えると、後任を探したり、引き継ぎをしたり、その他諸々の事を考えれば、最低1か月前には伝えた方がいいでしょう。

また、たとえ引き留め工作がひどかったとしても、法律的には2週間前で退職が成立するので、ここは気にせず、1ヶ月後には転職をしても構いません。

円満退職を目指す

退職の仕方で転職の成否を左右するとも言われます。退職がスムーズにいかず、転職先への入社がつまずいてしまうことも。

円満退職を目指して、スケジュール作りや在職する会社での振る舞いに気をつけましょう。

転職先が決まると、つい、気分が次の職場・仕事へ向かいがちですが、今の会社で業務を請け負っている以上、業務最優先で、できるだけ迷惑をかけないように配慮しましょう。社会人としてのマナーです。

在職中に転職活動をするメリット・デメリット

転職活動には、「在職中」に行う場合と「退職してから」行う場合があります。それぞれのメリット・デメリットは表裏一体なので、両方を比較しながらご紹介していきます。

在職中に転職活動するメリット

・働きながら仕事を探すので、収入が途絶えることがなく、金銭的な心配がいらない
・職歴に途切れがない。
・転職希望者は、収入アップや、キャリアップなど目的がはっきりしており、現職をきちんとこなしていることから、責任感が強いと判断され、採用されやすい傾向にあるようです。

在職中に転職活動するデメリット

・業務をしながらなので、転職活動する時間が作れない。面接を土・日に行ってくれるところがなかなかないため、会社を休まなければいけないこともある。
・出社可能日に余裕をもたせないといけないため、すぐに入社してほしいという企業には採用されづらい。

既退職者のメリット・デメリット

既退職者のメリット

平日でも時間があるので、ハローワークを利用したり、求人誌の求人に応募したりといくらでも転職活動にあてることができる。すぐにでも出社が可能なので、「明日からでも働けます」と答えられるのは、企業にとっては熱意ある意気込みに聞こえます。

時間のない中で、希望する求人を探すのは一苦労です。そんな時は、転職サイトや転職エージェントを利用してみるのもいいかもしれません。あなたに代わって、応募先とのスケジュール調整をしてくれることもあるので、忙しい仕事をしながら転職活動を行うことも可能になります。

既退職者のデメリット

退職してからだと、収入面や仕事をしていない精神的な負担から、焦ることもしばしば。そのため、納得のいかない転職になる可能性もあります。また、転職活動が長引けば、履歴の空白が長くなり採用担当者の心象もよくありません

就業中に転職活動をするうえでの注意点

就業しながら転職活動する際に気をつけることは、二つです。一つは、転職活動していることを会社にばれないようにすること。もう一つは、モチベーションを持ち続け、転職活動を続けていくことです。

仕事をしながらの転職活動は大変ですが、社内の人に決して話してはいけません。このような話は、うっかり口にしてしまうと、格好のうわさ話として広まってしまいます。

一度広まってしまうと、嫌がらせを受けたり、会社でのあなたの評価にも影響する恐れがあります。会社にはわからないように最新の注意を払いましょう。

また、通常の業務をこなしながら、さらに転職活動をするというのは、体力的にも精神的にもとても根気のいることです。

繁忙期などでヘトヘトになると、余計に転職の気持ちがそがれてしまうかもしれません。ですが、転職したいと思うならば、「毎日少しでも転職活動のための時間を作る」「土日のどちらかは転職活動にあてる」というようにして、自分なりのきまりを作っておくと、モチベーションを保つことができます。

まとめ

転職を希望する理由は人それぞれですが、仕事をしながらの転職活動は総じて大変なようです。そこで大事なことは、転職活動も現在の仕事も、どちらも手を抜かずに取り組むということです。

厳しいようですが、どちらかに偏るとせっかくの転職活動も失敗する恐れがあります。時間がなければ、転職サイトや転職エージェントなどを利用するのもよいです。目指す転職を実現できるよう頑張ってください、応援しています。