派遣社員とアルバイトや契約社員、正社員との違いは?

派遣社員とアルバイトとの違いは?

正社員ではない働き方の代表例として、派遣社員とアルバイトという雇用形態が挙げられます。

このふたつは一見似ていますが、まったく違う雇用形態です。アルバイトでは、勤務先の会社や企業、お店などに直接応募して選考を経て、雇い主と直接雇用契約を結ぶことになります。多くの場合、勤務先が応募先と同一となります。

ショップの販売員であれば、ショップに直接応募して、受かればそのお店で働くことになります。派遣社員の場合には、このような直接雇用の形態でない点がアルバイトとは大きく違っています。

派遣社員は、派遣会社に登録して、そこから派遣先の会社や企業に派遣されて働きます。

直接雇用しているのは現場の会社ではなく、登録している派遣元の企業という点がアルバイトとは違います。

派遣社員は派遣元となる人材派遣会社との契約で働きます。給与水準や勤務時間、勤務地など細かい点まですべて派遣会社との契約で成り立っています。

給与だけでなく、社会保険から厚生年金まですべて派遣会社から給付されます。

アルバイトは基本的に自分で社会保険や年金を支払うことになりますが、派遣社員はこの点でも大きく違っています。

派遣先の企業は派遣スタッフに契約外の業務をさせてはならないことになっており、たとえば現場の掃除やお茶くみなどといった雑務は、契約に含まれていない場合にはやる必要はありません。

一方、アルバイトにはこうした業務上の制限はないため、雇用時間内であれば買い物を頼まれたり、お店の付近を掃除したりなどの業務も依頼されたらやることになります。

また、アルバイトには就業期間の制限はなく、何らかの問題を起こさない限り、ずっと働くことが可能です。

日本ではアルバイトだけでも一人暮らしなら充分に生活費を稼ぐことができるため、中高年になっても同じ職場でアルバイトの立場で働き続けている人がいます。一方、派遣社員には期間の更新が必ずあり、無制限ということはほとんどありません。

職種や職場にもよりますが、基本的には3ヶ月に1回の更新の時期があります。

3ヶ月働いた時点で、派遣会社と派遣先の企業、また雇用者で契約を継続するかどうかを決めていきます。

派遣社員は、事務だけでなく販売や語学、秘書などのプロフェッショナルな仕事です。

アルバイトは未経験でも就業可能であるケースが多くありますが、派遣社員の場合には自分が持っているスキルで勝負します。

専門的にある業務に特化して働くのが派遣社員という働き方です。

派遣社員と契約社員との違いは?

現代の日本においては、多様な働き方が認められています。正社員やアルバイト、パートタイムのほか、派遣社員と契約社員という雇用形態があり、自分の人生設計から選ぶことが可能です。

一般的な正社員は、勤務年数によって昇給があり、昇格して役職につける可能性もありますが、あらゆる業務命令に従わなければならず、転勤や部署移動など本人の意思に沿わない業務を命じられることもあります。

そのため、正社員よりも派遣社員や契約社員として働く道を選ぶ人が増えています。

契約社員と派遣社員の違いは、働く先との直接雇用かどうかということです。

契約社員は就業する会社や企業との直接契約で、給料は働いている会社から支給されますし、各種保険や年金も働いている会社から給付されます。

派遣社員は、派遣元となる人材派遣会社と雇用契約を結んでおり、業務の指揮系統は派遣先に属していますが、給料の支払いや保険などについては派遣元から支給されます。

派遣社員は派遣先の会社と派遣元、そして本人の3者の関係ということになります。

業務上の問題が生じた際には、契約社員は現場の上司に直接相談することになりますが、派遣社員の場合には派遣元の会社とやり取りをすることになります。

派遣社員も契約社員も、働く期間が契約によって定められているという共通点があります。

決められた期間が終われば契約は終了します。どちらも期間が有期であるため、企業としては負担が少なく、また、働く側も更新の時期が来れば辞めることが可能です。

大きな違いは給与形態です。派遣社員は時給制で、契約社員は月給制です。また、交通費は派遣社員は時給に含むことになっており、別途支給されないケースが多くありますが、契約社員は基本的に会社から支給されます。

また、ボーナスは派遣社員の場合にはないケースがほとんどで、契約社員には支給されることが多くあります。

契約社員の場合、仕事面でのフォローは現場の上司や同僚に頼ることになりますが、派遣社員は派遣元になる担当者もフォローに回ってくれることがあり、別件の相談先があるのはメリットがあると言えます。

また、契約期間の満了時には、派遣社員は派遣元の会社から他の仕事を紹介されるケースがほとんどですが、契約社員は更新がなければ自分で新しい仕事を探す必要があります。

ただ、契約社員の方が契約期間が終わったあとに辞めやすいという傾向があり、すぐに失業保険がもらえます。

また、会社との直接雇用であるため、正社員への道は派遣社員よりは開けているというメリットがあります。

派遣社員と正社員との違いは?

雇用の問題は現代日本においては大きな社会問題化しており、正社員の過酷な労働環境や派遣社員の不利な面などが強調される傾向にあり、働くことそのものに対する考え方を国全体で見直していくべきであるという議論が活発になっています。

派遣社員として働きながら、プライベートも充実させたいと考える人は年々増えつつある反面、そのデメリットが大きくクローズアップされる側面があります。

日本の場合、正社員と派遣社員では法律的に大きな違いがあります。

正社員は会社や企業の就業規則には従うものの、雇用契約が毎年更新されることはありません。いったん正社員となったら、就業規則で決められた定年まで会社には雇用し続ける義務があります。

これを無期雇用と呼びます。この無期雇用は正社員のみに適用される規則で、派遣社員や契約社員、パートタイマーにはこれは適用されません。

通常は数か月や1年ごとに契約の更新が行われ、会社都合で契約満了時に雇い止めすることができます。無期雇用に対して、これを有期雇用と呼びます。

そのため、景気が減退し企業の業績が不振に陥ると、有期雇用の派遣社員が解雇されるケースが増えます。派遣社員は会社にとっては雇用の調整として使われる面が大きくあります。

ただし、派遣社員は派遣会社の社員であるため、雇用契約を直接結んでいるのが派遣先の企業ではなく、派遣元となる人材派遣会社です。派遣社員はあくまでも、会社間で期間を決めて契約しているなかで働く雇用形態です。

派遣先の会社は、派遣元の会社から、派遣社員の提供する業務サービスを購入していると考えられます。

このため、派遣先の会社が、発注した仕事に適さない派遣社員を送られたと判断した場合、派遣社員を入れ替えるよう派遣元に申し出ることができます。

これは違法ではありません。会社と派遣社員は直接雇用の関係ではないからです。

正社員と派遣社員の大きな違いとして、会社の教育システムを受けられるかどうかという点を挙げることができます。

派遣社員は、特に若年層に関しては正社員よりも給料が高い傾向があります。そのため、勤務時間も決まっており残業もない派遣社員の方が有利に見える面もあります。

ただ、正社員の場合には企業が教育に投資しています。たとえば新入社員研修があったり、外部の研修システムを利用したりして、将来の幹部候補を選別し、有能な社員には出世の道が開かれています。

派遣社員はあくまで業務のプロであり、このような研修システムには属していません。

また、派遣先の会社内で出世するということもありません。自分のやりたい業務に特化した働き方です。

派遣社員が正社員に転職するには?派遣から正社員になるための2つの道

派遣会社に登録している人や、登録を考えている方の中には、派遣社員として働き続けることを望む方と、転職して正社員になることを目指す方がいます。

後者の場合は、派遣社員としてさまざまな経験を積んでスキルアップし、十分な経験を得た後に正社員を目指すというパターンも多いのです。

しかし、派遣社員として働いている人は、簡単に正社員に転職できるものなのでしょうか。

派遣から正社員への転職には、実はさまざまなハードルが存在するのが現状です。このうちひとつは、転職回数の多さです。

大半の企業において正社員の選考では、さまざまな企業を転々としていたことよりも、「1つの会社で働いていた期間が長い」ことのほうが重視される傾向にあります。

このため、派遣社員としてさまざまな職場を転々としていた人は、また転職するのではと面接官に思われ正社員選考において不利になりやすいというわけです。

海外ではこれと反対の「色々な企業や仕事を経験し、様々なスキルを持っている人の方が視野が広い」という考え方も多いのですが、日本ではまだまだこのようなタイプの職業的価値感が重視される傾向にあります。

派遣社員が正社員への転職に成功するパターンとしては、大きく分けると2種類のルートがあります。

1つめは派遣先で正社員に登用されるパターン、2つめは通常通りハローワークなどを通して正社員になったパターンです。

前者のパターンは、派遣先の上司や同僚を通した縁故転職など、さらに細かく分かれます。

いずれも一般には公開されていない、クローズドな転職方法であると言えます。

クローズドである分、派遣から正社員への転職方法としては、かなりスムーズな方法でもあります。

スムーズである上に中途採用の選考競争のことは心配せずに済み、正社員になったあと、他の社員から偏見(派遣やアルバイトなど非正規労働者に対する偏見)を持たれることも少なくて済みます。

もし、派遣社員として働いた職場が「自分に合う職場である」という確信を持った時は、正社員に登用してもらうことを目指してみましょう。

業績好調で人材不足の企業ほど、そのチャンスは大きくなります。

給与面や勤務地についての自分の希望に合っているかはもちろん、自分の持っている資格を使って、その企業でスキルアップやキャリアアップが出来るかで考えてもいいでしょう。

土日祝休みが良い、渋谷近辺のエリアで働きたい等、生活における希望をかなえるので希望するという場合もありえます。

自分から希望しなくても、あなたの頑張りが評価されて、企業側から「正社員にならないか」と声がかかる可能性もあります。

特に人材を育てるのに長期期間かかるので、実務経験がある経験者が良いという場合に、その働きぶりを見て派遣を正社員に誘う企業も少なくありません。

採用決定してしまうと、企業は解雇することが出来ない為、企業側も出来ればどのような働きぶりなのか、スキルはどのくらいあるのかを事前に見たいという心理があるので正社員になりたい派遣会社と利害が一致するわけです。

「派遣社員だったから転職が絶対に不利になる」などと、必ずしもネガティブに考える必要はありません。

自分のやってきた仕事がどのような内容であるか、その中でどのような経験やスキルを積んだか、雇用形態以上に、自分が持っているものにポイントをおいて自信を持つことも、転職には大切なことなのです。