派遣社員も条件次第で社会保険など各種保険への加入義務がある

社会保険とは健康保険と厚生年金保険のことですが、前者は病気や怪我をした時に医療費の負担を軽くしてくれるもので、後者は年を取って働けなくなった時の老齢年金となるものです。

両方とも将来を見据えて安心して生活していく上で非常に大切になってくる保険制度といえますが、正社員だけでなく派遣社員でも一定の条件を満たしていれば加入しなければならないことになっています。

誰しもがいつ病に倒れて働けなくなり、収入がストップしてしまうかはわからないものです。

そのような時に保険に入っていれば手当が支給され安心して病気の治療に当たることができます。

例えば、被保険者が病気や怪我で連続して3日以上仕事が出来なくなった場合、4日目から賃金の日額の3分の2に相当する額が手当金として支給されることになっています。

また、同様に老後も安定した生活をしていく上で老齢年金は欠かせないものといえるでしょう。

このように大切な社会保険への加入は義務ではありますが、加入資格者となるためにはいくつかの条件を満たしていなければなりません。

その一つ目が年齢です。健康保険に加入できるのは75歳まで、厚生年金に加入できるのは69歳までと定められています。

二つ目が労働期間で、派遣社員としての契約期間が2か月以上であることが条件で、契約時点で満たされていれば入社初日から加入することになります。

そして三つ目が労働時間と労働日数です。1週間の労働時間および1か月の労働日数が4分の3以上となる場合には社会保険に加入しなければならないと定められています。

最近では働き方もさまざまとなり、中には2つの派遣会社を掛け持ちして働く人もいます。

ここで注意しなければならないのは、労働時間や労働日数の基準は一つの派遣会社と労働者間で考えるので、もしも合計して4分の3以上となっても一つ一つの会社で基準を満たしていなければ加入対象とはならないことです。

お仕事を探す時にはこのようなことにも気を付けなければいけません。

また、毎月納める社会保険料は派遣スタッフと派遣元の会社が負担することになっています。

このことから、病気一つしたことがない健康な人の中には、保険料を支払わなければならないことから入りたくないという声も聞かれますが、この3つの条件を満たしている場合には、本人の意思に関わらず社保手続きをしなくてはなりません。

加入条件を満たし対象者となった場合は、加入手続きは派遣会社が行ってくれ、毎月の健康保険料、厚生年金保険料の額は、派遣スタッフの受け取る給与額から算定され、派遣スタッフと派遣元の会社が折半して支払います。

派遣でも条件次第で雇用保険の加入義務がある

自分の能力を最大限にアビールできることが派遣社員の魅力ですが、働くスタイルによってはさまざまな保障も付けてもらえます。

雇用保険もその一つで、派遣会社に直に雇用される「特定派遣」や、一定の就労時間を満たしている「一般派遣(登録型)」には雇用保険に加入することが義務付けられています。

一定の就労時間とは、1週間に20時間以上の労働時間を満たしている場合と雇用期間が31日以上継続される見込みがある場合を指しています。

多くの魅力がある派遣社員ですが、雇用期間となると長期契約のお仕事であっても実際には3か月ごとに書類手続きを踏んで期間更新を行うことがほとんどです。

正社員のように本当の意味での長期的な雇用の保証がないことがデメリットの一つといえるでしょう。

もちろん、契約が切れて更新されないとなった場合には派遣会社から次のお仕事の紹介があることもありますが、必ずあるというわけではなく時にはしばらくの間紹介してもらえないこともおおいに考えられます。

このような時に雇用保険が付いていれば、ある程度仕事がない期間があったとしても、気持ちに余裕を持って次のお仕事を探すことができるというものです。

雇用保険とは、労働者が失業した際に失業手当が支給されることで生活の安定を図り、再就職に向けてサポートしてくれるというものです。

正社員だけの特権のようなイメージをもってしまいがちですが、実は派遣社員の他、アルバイトやパートであっても基準を満たしている労働者は加入しなければならない強制保険なのです。

また、雇用保険の給付を受ける受給資格者となるためにはいくつかの条件をクリアしなければなりません。

保険料の支払い期間が離職前の2年間の内12か月以上あることや、離職してからもらい終わるまでの期間が1年以内であることなどです。

もちろん、この他にもハローワークで求職申込をして次のお仕事を探す努力をしていてすぐに働ける状態になければいけませんので、病気や怪我、妊娠・出産、家事に専念する予定がある結婚といった事情があれば給付の対象とはなりません。

派遣の場合、たいていは前のお仕事の契約終了から1か月以内に次のお仕事を紹介できなかった場合には離職票を出すことが慣例となっています。

この際、自分から離職票の発行を求めることも可能ですが、自分から求めた場合には離職理由が自己都合退職となり、会社都合による退職よりも保険の給付が遅くなるので注意が必要です。

毎月もらう給与明細は、雇用保険料が天引きされているかどうかをきちんと確認しておきましょう。

派遣スタッフも労災保険が適用される

労災保険は正式には労働者災害補償保険といい、仕事中の他、通勤途中で遭遇した事故による怪我、また病気に対して、保険料が支払われるものです。

これは全ての労働者を対象とした総合的な保険で、正社員だけではなく派遣社員やアルバイトにも適用されます。

業務中は、労働安全衛生法により、会社は労働者が安全に作業できるよう措置をする義務が定められています。

しかし、例えば作業中に発生した有害な物質により健康を害して病気になったり、機械に身体の一部が巻き込まれて怪我を負うなどで、労災保険が適用されたケースがニュースで話題になることも少なくありません。

労災保険に加入し労災保険料を納めるのは事業主側で、労働者は納める必要はありません。

派遣スタッフの場合は、派遣先や派遣元双方の会社が納めているわけですが、派遣スタッフが何らかの状況に陥った際には派遣元の労災が適用されることになっています。

実際に適用されるかどうかは、例えば怪我を負ったのがどの時点かということが細かく定められています。

通勤途中の怪我は通勤災害として適用されますが、買い物のために通勤の経路をはずれてどこかに立ち寄った際に生じた怪我には適用されません。

また、休憩時間に食事に出た際に合った事故による怪我は適用除外となります。

派遣スタッフがもしも何らかの災害に合った場合は、作業に支障をきたすことになる派遣先はもちろんですが、派遣元にも速やかに連絡するようにしましょう。

派遣元は、保険料の給付を請求するために手続を踏まなくてはなりません。

また、実際に作業していたのは派遣先となるので派遣先も書類を準備しなくてはなりません。

また、労災保険の請求は本人が申請することも可能で、会社は代行していることになります。

もしも申請に関して会社の協力を得られないなどの場合には、自分で申請してみることです。

労災保険が適用されるか否かは労働基準監督署が決めることなので、怪我を負って収入が減ってしまうといった場合には諦めずに申請することが大切です。

労災保険は派遣社員も正社員と同様に受けられるものですが、長期的な業務により生じた病気の場合には不利となるケースがあります。

これは、正社員であれば1か所に勤務しているので災害により生じたことを証明しやすいのですが、派遣の場合は派遣先が数か所に及ぶため証明が難しくなってしまうからです。

しかし、何よりも怪我なく健康で働き続けられることが大切なので、不調を感じた際には早めに対処するなどして自衛したいものです。

労災保険は暫定任意適用事業を除いて任意加入では無く、一人でも労働者を雇った事業者は加入しなければならないものです。

労働者のための保険制度なので派遣社員やパート、アルバイトなど雇用形態、また期間も問わず適用されます。

労働中の怪我、業務災害であり労災保険が適用出来るにもかかわらず、健康保険により治療を行った場合、所定の手続きを行うことにより支払い済みの治療費を払い戻してもらうことが出来ます。

その際に注意しておく点は、治療をした月と同月中に手続きを行うことです。そうすることで素早く労災保険へ切り替えることが出来ます。

しかし、利用した病院が労災指定病院でなかったり、治療開始から時間が経っている場合は労災保険への切り替えに時間が掛かる上、労災保険適用手続き上で一時的に医療費の全額負担をしなければなりません。

そのため、労災保険が利用できる場合は初めから利用するのが良いでしょう。

派遣で労災事故にあってしまった場合の責任と労災保険

派遣労働者(派遣社員)が、仕事中に労災事故にあった場合はどうなるのでしょうか。

派遣元と派遣社員は労働契約をしていますが、派遣会社と派遣先企業も労働者派遣契約というものを結んでいます。

ここで注意したいのが、派遣先企業で派遣社員が労働災害にあたるような、労災事故にあった場合、労災の扱いはどうなるのかという点です。

これは、派遣会社が加入している労災保険の適用となります。なぜかというと、派遣労働者との雇用関係は、派遣会社の事業主にあるからです。

このため、労災の給付申請なども派遣会社に行うことになります。実際は派遣会社側で代行してくれることがほとんどです。

なお、労災保険率は派遣先企業の実態やどのような保険にかかっているかによって労災としての扱う内容は変わります。

一方、労働基準監督署に提出する「死傷病報告書」に関しては、派遣会社と派遣先企業の双方で提出することになります。

また、民事損害賠償の請求は、派遣先企業の安全配慮義務違反などがあった場合は、派遣先企業への請求も可能となっていますので、その場合は派遣会社側と派遣先側の人事担当者に相談してみましょう。

労災の手続きはされるものの、どのくらい保障されるかは、被害者なのか、こちらの過失があったか等でも内容が変わってくる可能性もありますのでまずは人事担当社に手続きと一緒に相談して下さい。

労災保険補償責任に関しては基本的に派遣会社が負いますが、安全配慮義務に関する責任は派遣先企業が負うようになっています。

これは、業務上、派遣先企業の社員がが派遣労働者を直接指揮する立場にあるためです。

安全配慮義務とは、労働者が働く場所、器具・設備などの安全を徹底し、労働者の生命と身体を保護しなければならないといった義務のことです。

つまり安全管理責任は、派遣先企業にあるというわけです。

このため、万が一労災が発生した時は、被災者が派遣先企業に対して、安全配慮義務違反もしくは不法行為責任による損害賠償を請求することができます。

このように、労働災害に対するそれぞれの責任は、派遣会社と派遣先企業ではそれぞれ負うべきものが異なっています。

今までは原則として派遣会社が補償などを行っていたため、派遣先企業が補償することはめったにありませんでした。

しかし最近では、派遣社員が労災事故にあった場合でも、派遣先企業が責任を問われるというケースも増えているのが現状です。

このため、派遣先となる企業にも、労災が発生した場合に十分な安全対策と補償への備えが求められています。

また、派遣社員の健康を維持・促進するため、契約の際や継続雇用の際には健康診断を行い、場合によっては特別な健康診断を行うことが定められています。

特別な健康診断とは、派遣先での業務内容に危険有害業務が含まれている場合に、労働者側の健康面への配慮が必要となる特殊な健康診断のことです(特殊健康診断)。

一般的な健康診断は派遣会社側に、特殊健康診断は派遣先企業側に実施義務があります。

派遣社員も契約内容によっては厚生年金加入の義務がある

一般的な会社勤めのサラリーマンなどは、70歳未満であればすべての人が厚生年金に加入していますが、派遣社員も、一定の条件を満たした場合には厚生年金の加入対象となり加入しなければなりません。

その条件とは、2か月以上の雇用期間があること、勤務時間や勤務日数の所定労働日数がだいたい4分の3以上であることなどです。

また、雇用当初は2か月に満たない契約であっても、派遣先で2か月を越して雇用されると決まれば加入しなければならなくなりますし、次の契約との間が1か月に満たない場合や次の契約が1か月以上の見込みがある場合も同様です。

会社を辞めると厚生年金の加入義務もなくなりますが、月の途中で契約が終了して同じ月に再び別のお仕事で契約した場合にも1か月分の保険料を納めることになり、途切れることなく厚生年金に継続加入することになります。

もしも厚生年金に切れ目が生じる場合には国民年金に加入しなければならず、厚生年金は会社が手続してくれますが、国民年金は自分で手続きをする必要があります。

厚生年金とは、国民年金、共済年金とともに国により運営されている年金制度です。

日本在住であれば20歳を過ぎると国民年金への加入義務が生じ、一定の年齢に達した時に25年間保険料を納付していれば老齢基礎年金として支給してもらえます。

そして、基準を満たした派遣社員は、サラリーマンやOLと同様に厚生年金に強制的に加入することになり、支給時には老齢基礎年金に上乗せされることになります。

公的な年金制度は私的なものとは異なり、働ける世代が納付した保険料でお年寄り世代の生活を支えるといった、世代間がお互いに助け合うという意味が含まれています。

戦前の日本では、ほとんどの家庭は長男が両親の老後をみていましたが、戦後は、このような家族の在り方に大きな変化が生じて核家族化が進むとともに少子高齢化も進んでいきました。

その結果、お年寄り世代は自分たちの貯蓄だけ生活していくことも難しく、子供の扶養でもまかないきれなくなってしまいました。

そこで考え出されたのが社会全体で老齢化世代の生活を支えようという公的年金の仕組みなのです。

また、少子高齢化はその後も進み続けており、このままでは年金の源となる保険料の負担が働く世代に大きくのしかかるばかりで、自分たちの時に年金を受け取れるかという不安の声も出てきていますが、これに対応するために国でも老齢基礎年金を国庫から支出するなどさまざまな取り組みがなされています。

公的年金
厚生年金を含む公的年金は任意加入では無く、日本国内に住所をもつ全ての人が加入しなくてはなりません。公的年金には三種類あり、

日本国内在住の20歳以上60歳未満の全ての人が加入する国民年金。
厚生年金保険の適用を受ける会社に勤務する人が加入する厚生年金。
公務員や私立学校教職員などが加入する共済年金があります。

厚生年金の保険料は事業者と被保険者が半分ずつ負担し、その額は毎月の給与と賞与に保険料率を掛けた額になります。

派遣の契約終了後に失業保険を受けるには

失業保険の受給資格者は、自己都合による退職や契約期間満了したなどの理由による一般受給資格者と、勤務先の倒産や会社都合による解雇などの理由による特定受給資格者の2つがあります。

前者は、申請してから待機期間と呼ばれる1週間が経過した後さらに3か月の給付制限期間を経て支給され、後者は、待機期間が終了した8日目から支給されます。

派遣社員も、正社員と同様に一定の条件のもと失業保険を受給することが可能ですが、一つの契約が終了した後の対応で支給開始日が違ってきます。

契約終了後、仕事をする意欲があるにもかかわらず1か月を超えて派遣元から仕事の紹介がなかった場合には会社都合扱いとなり特定受給資格者に該当するため申請から8日で支給されます。

しかし、契約終了後、派遣元から次の仕事を紹介されたにもかかわらず断った場合には自己都合扱いとなり一般受給資格者に該当し、待機期間に加えて3か月を待っての支給となります。

また、契約途中で仕事が終了した場合、派遣先の都合であれば特定受給資格者、自己都合であれば一般受給資格者となります。

また、受給に当たって必要な条件はいくつかありますが、その一つ目は雇用保険に加入していることです。

雇用保険に加入するためには、雇用期間が31日を超えて継続される見込みがあり、1週間に20時間を超えて就業していることが必要です。

二つ目は退職するまでの2年間の内、12か月を超えて雇用保険に加入していることです。

これは連続でなくとも構わず、合計12か月であれば良いとされています。

また、倒産や解雇による場合には、退職するまでの1年間の内、6か月を超えて雇用保険に加入していることが条件となります。

そして三つ目の条件は、退職または解雇された本人に仕事をする意欲があることです。

失業保険の申請にはハローワークを訪れることになりますが、そこで職探しをするなどしてできるだけ早く仕事が見つかるように努力したいものです。

また、仕事をしたいという意欲があって職探しをするとともに、すぐに仕事ができる状態でなくてはなりません。

それらを全て満たしているにもかかわらず、仕事がなかなか見つからないのが失業というのです。

例えば、病気や怪我、妊娠などをしていれば働くことは難しくなりますし、家族を介護しなければならない場合にも外に出て働くことは難しいといえるでしょう。

その他にも、家族が転勤したため職場に通勤することが難しくなったという場合や、結婚して専業主婦になった場合、定年退職も失業したとは言いません。

失業保険の給付日数
自己都合によって離職した場合、雇用保険の加入期間によって変わりますが、最短90日、最長150日となります。

会社都合の場合は年齢と雇用保険の加入期間により、最短90日、最長330日となります。

派遣切りにあってしまったら失業保険を利用しよう

派遣で働いている派遣社員にとって、忘れないでほしいのが「派遣切り」に関してです。

派遣切りとは、簡単に言うと派遣会社に派遣先の企業との契約を打ち切られ、契約終了となることです。

この場合、派遣されている派遣社員がどうなるかというと、派遣会社から解雇されたり契約の更新止め(雇い止め)を受けることになります。

つまり、派遣社員は、今までの職を失ってしまうというわけです。

この派遣切りには、派遣社員の働きぶりやスキルにに満足できなかった場合をはじめとして非常にさまざまな理由があるのですが、いずれも派遣先企業側の事情が大きく関わっており、会社都合の場合がほとんどです。

たとえば、企業の業績悪化、経営方針の変更、コスト調整など、企業側の一方的な都合で派遣切りが行われるケースも、残念ながらあります。

特に、2008年秋の世界金融危機の頃は雇用が悪化して、たくさんの派遣切り・雇い止めが起こったことが、深刻な社会問題にも発展しました。

この時、経済的な会社都合により、企業に更新してもらえず契約満了でもないのに契約終了させられ解雇された派遣社員が多く失業者となった派遣社員だらけとなってあふれた為、日本でも大きくとりあげられることになり、マスコミにも注目されました。

派遣切りにもさまざまなケースがあるのですが、一番深刻な問題といえるのは、一生懸命働いていたにも関わらず、派遣先企業側の都合で一方的に派遣切りをされてしまうパターンです。

派遣社員にとっては、これまで得ていた収入が会社都合により急になくなってしまうわけですから、さまざまな不満と問題が生じます。

正規社員とは違う為、会社都合でも失業者に何か手当がつくものでもありません。

逆に言えば、企業側は正社員を解雇すると退職金や色々な制約がある為、正規雇用社員ではなく、期間契約社員の契約が満了した際に派遣社員の契約を更新せずに契約終了することで正規雇用の正社員よりも簡単に解雇することができるのです。

期間契約社員の契約を満了した時に、更新しないで契約終了にするのは特に違法では無く、契約どおりとなるからです。

契約終了して解雇され、失業者となった派遣社員にとって、一番はお金の問題です。新しい仕事もすぐに見つかるわけではありませんし、見つかったとしても、すぐに給料が入ってくるわけでもありません。

場合によっては、1ヶ月から2ヶ月間収入がない状態で生活することになりますから、その間の家賃や生活費などを払えなくなってしまう恐れがあります。

派遣切りに関しては、製造業が多い等の仕事の業種による傾向は特にありません。どの仕事にも、どの企業にもあり得ることなのです。

万が一の時のために十分な貯えをしておくというのも大切ですが、派遣切りにあった場合に対処するための方法として、失業保険の利用があります。
失業保険は、リストラや派遣切りにあった人が利用できる保険のことです。

ただし、派遣社員の場合は、この保険を受け取るには一定の条件があります。

特に、派遣会社の人事担当者から離職票を受け取っておくことが重要となります。

この離職票によって、自己都合ではなく派遣会社と派遣先企業の都合で失業してしまったことを証明すれば、失業保険を利用することができるというわけです。

また、新しく仕事を探している途中(求職中)であっても、ハローワークを通して失業保険を申し込むことができますので、まずは求人を探す前に、失業保険の担当者に手続きを申し出るのが良いでしょう。

失業保険でもらえる金額は、本人の年齢・労働時間による勤務実績などをもとに計算されますが、どうしても個人差があります。

それでも10万円前後を受け取ることは可能ですので、最低限生活ができるようにはなっています。

派遣社員で退職金が支払われるのは

会社を辞めた時に支払われるものが退職金ですが、派遣社員の場合、退職金はほとんど支払われないのが現実です。

派遣社員の賃金は、交通費込みの時間給をベースとしたもののみというケースがほとんどで、退職金の他、正社員がもらうようなボーナスや各種手当などもないことが一般的です。

しかし、退職金は例え正社員であっても必ず支払われるというものではありません。

そもそも退職金の支給は法律で定められたものではなく、会社の判断に委ねられているからです。

必ず支払われることが決められている会社の場合は就業規則に記載されていますが、そのような記載が特になくても慣例として支払っている会社もあります。

派遣社員の場合、派遣元によっては派遣契約期間満了時に満了慰労金といったものを受け取れるところもあるので、契約がスタートする際に派遣元会社に確認しておくと良いでしょう。

また、同じ派遣社員でも、特定労働者派遣と呼ばれる社員には退職金が支払われることもあります。特定労働者派遣とは、派遣元に常用として雇用され派遣先で働いている社員を指します。

この場合、雇用関係は期間のあるものではないので、正社員のように退職するまで安定した給与が時間給ではなく月給で支払われ、退職の他のボーナスや各種手当なども支払われるケースが多くなります。

これらの点から非常に多くのメリットがある特定労働者派遣ですが、豊かな知識や経験が必要とされるシステムエンジニア等のIT関連のエンジニア、技術職などといった業務内容で多く見られ、雇用されるのもそう簡単な話ではありません。

また、求人情報の広告に「派遣」と記載されていなくても、実際には正社員採用ではなく派遣社員だったということもよくあるので、技術職として働く場合には注意しておくと良いでしょう。

退職金は正社員であれば決まってもらえるようなイメージがありますが、終身雇用制をベースとしてきた日本において長く勤めることを目的として広く取り扱われている制度です。

最近では、制度そのものを取り入れていない若しくは廃止した会社も増えつつあります。

就業規則で規定されている場合にのみ必ず支払わなければならない賃金となり、その場合は支払方法や支払い時期になどについて定めなければいけないことが法律で定められています。

正社員の特権のようにも思える制度ですが、労働者を取り巻く事情や状況が目まぐるしく変わっていく中では、入社時点には定められていたものがいよいよ退職となった時に残っているかどうかはわからないのです。